- 奈良の畳職人と財布職人が出会い、新しい日本の伝統工芸品が誕生。
- 奈良で創業120年の歴史を持つ織田畳店店主・織田理と「織田たたみ®」のブランドマネージャー織田吉美、同じく奈良の財布職人・Rafmani代表 永井博氏。畳地の財布を作り上げた3人が、財布に込める想いを語り合いました。
敷く畳から、持つたたみへ。畳に新たな息吹が注がれる。
- 織田 理
- 創業120年続く畳屋として、日本の伝統工芸である畳を後世に残したいという想いがありました。でも現代の住宅からは畳敷きの和室が減ってきていて『このままではあかん。畳文化は廃れていく一方やないか』と、不安を感じていました。畳の良さをもっと多くの人にアピールするにはどうしたらいいのかと考えて、辿り着いたのが畳地を使った小物作り。畳の原料のイグサには、抗菌・消臭効果があって、香りには森林浴と同じような癒し効果もあります。そんな畳の魅力を、身近な小物というカタチで伝えていけたらいいなと。
- 織田吉美
- 畳を持ち歩くのっておもしろいじゃないですか。自分たちで新しい商品を作って新しい文化を創る。そのために「織田たたみ®」というブランドを立ち上げることを考えました。畳をたたみと平仮名にしたのは、敷く畳のイメージにとらわれない新しい商品を創るという想いからです。最初は家庭用ミシンを使って、自分たちの手で試作品を作ってみました。それが「見たことない。面白い!」と周りの人たちに評判がよくて『作って欲しい』って声が集まってきました。
- 織田 理
- でも畳以外の部分は素人が手探りで作っているわけだから、畳以外の部分は本物じゃない。これを商品として売るということには抵抗がありました。
財布職人との運命的な出会い。「織田たたみ®」の想いが実現する。
- 織田 理
- 素人が作ったものでさえ、こんなに欲しがる人がいる。でも商品にするには本物にしないといけない。畳以外の部分も本物にする。それを実現してくれたのが、財布職人の永井さん。初めて仕上がったサンプルに一目惚れでした。
- 織田吉美
- 同業者の畳屋さんに見せると反応がすごく良くて、サンプルでいいから売ってくださいと言われました(笑)
- 永井 博
- 同業者に褒められるのは嬉しいですね。でも今だから言えますが、最初はあまり乗り気じゃなかったんです(笑)。オリジナル商品を作って欲しいという話はよくありますが、実際に話を詰めていくと、サンプル製作にかかるコストや時間などの問題で尻すぼみになる場合がほとんど。ですが織田さんは同じ職人だから、ものづくりにかかる労力とそれらにかかるコストをすごくよく理解してくれる。自分の努力や苦労を認めてもらえるのが本当に嬉しかったです。
- 織田 理
- 自分は畳地が財布の素材として通用することにまず感動しました。商品を本物にするには永井さんしかいないと。
- 織田吉美
- 敷く畳から持つたたみへというコンセプトが実現できる本物の商品が作れると確信できました。「織田たたみ®」誕生の瞬間ですね。
- 永井 博
- 畳地は初めて扱う素材だったんで、随分苦労しました。普通のやり方だと繊維がバラバラにほどけてしまう。そのまま針を通すと割れる。さじを投げたくなるときもありましたけど、お二人がサンプルを仕上げるたびにすごく褒めてくれるし、どんどん前向きな要求もくる。次第に自分も新しい日本の伝統工芸品を創り出すということに夢中になっていきました。
職人のこだわりは、メイド・イン・ジャパンの品質。
- 永井 博
- 僕がめざしているのは、本物を作ること。人の想いが詰まった本当に価値のあるものを作りたい。織田さんとなら、それができると信じています。
- 織田 理
- 僕のこだわりは、メイド・イン・ジャパン。日本の素材、技術を大切にしたい。もちろん畳表も国産にこだわっています。最近は低価格な中国産の畳表が増えているけど、国産のものに比べると質が全然違います。
- 織田吉美
- 日本製の畳表は長期間使っても毛羽立つことがなくて、使うほどに艶が出てくるんです。「織田たたみ®」のブランドを使うからには、品質には拘ります。そこは妥協しません。
- 永井 博
- 私もメイド・イン・ジャパンにはこだわりたいですね。今回の畳地の財布は、国産の畳地と西陣織の生地を使ったメイド・イン・ジャパンの良さが詰まった商品です。
- 織田 理
- モノにこだわりのある人のライフスタイルに、畳小物が当たり前のように存在するようになる。それが「織田たたみ®」の目標です。
- 織田吉美
- 「織田たたみ®」の商品は決して安い商品ではありません。だからこそ、お買い上げいただいたお客様に、それだけの価値があったと満足いただけるような品質の商品を作る。私達の想いがしっかりと届けられるような商品をたくさん作っていきたいですね。
「織田たたみ®」ラウンド財布
- 商品名
- 葵(Aoi) ラウンド財布
- 価格
- 27,000円(税2,000円)
- 仕様
- 外寸/縦110mm×横200mm×厚さ30mm
素材/本体:樹脂製畳表、本革 内装:京西陣金襴織物、本革
重さ/244g - 商品の特徴
- 織田たたみ®の「葵(Aoi)シリーズ」は、素材から縫製までMade in Japanにこだわったフラッグシップモデルです。
葵(Aoi)シリーズのラウンド財布は、畳ならではの滑らかで凹凸のある優しい手触りが心地よい、職人がハンドメイドで丹精込めて作り上げた和財布です。 - 畳表
- 葵(Aoi)シリーズの財布に使用している畳表には、天然イ草の3倍の強度があり撥水加工が施されたセキスイ樹脂製表を使用。天然のイ草を財布のように常に持ち歩くアイテムに使うには耐久性の問題がありましたが、セキスイ樹脂製表は天然イ草に比べて汚れにくく耐久性も高く財布に最適な畳表です。
- ファスナー
- ファスナーチャームは日本の鋳物工場で、日本の職人ならではのきめ細かな技術で作られた真鍮製。ファスナースライディングはとても滑らかで快適に使い続けることが出来ます。
- 内装
- 革は本革。お札入れの部分には、職人が丁寧に縫いこんだ雅で鮮やかな京西陣の金襴織物を中布に使い高級感溢れるデザインになっています。
収納性にも優れ、カードは片面6枚で両面で12枚収納することができます。お札入れ2箇所を含めフリーに使えるポケットが合計6箇所あり豊富な収納が魅力です。
これらのMade in Japanのこだわりの素材を、奈良の縫製職人がハンドメイドで一つひとつを細部まで丁寧に、丹精を込めて作りあげています。